学振 特別研究員 合格攻略講座 文系採用内定者の語り 【学振DC攻略】制度編① 2023最新版

学振

今日は 学振 特別研究員 の制度について,ご紹介します。

私自身も文系分野で学振 特別研究員 DC1を得ており,私が行った申請ノウハウについて幾つかの記事でご紹介したいと思います。

特別研究員 の申請書類は,闇雲に研究計画を書いただけでは絶対に合格しません。

採択率20%の狭き門を突破するには,戦略的に申請書を執筆する必要があります。

戦略は様々あると思いますが,まずは 特別研究員 の制度を知る必要があります。

特別研究員 の制度ではどのような人材を求めているのか,どのような人が・どのような手順で審査をしているのかを理解することで,【逆算的に】良い申請書を完成させることができます。

学振 DCの内容は,奥が深すぎるので,うまくご紹介できるかわかりませんが,この記事ではできるだけわかりやすくまとめますので,最後までご覧ください。

一連の記事では最終的に私自身の申請書を公開しようと思います

参考になれば幸いです。

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特別研究員 の制度を知る

特別研究員 って何?

特別研究員 とは,日本学術振興会の制度及びその研究員のことをいいます。

日本学術振興会では以下のように説明がなされています。

特別研究員制度は、我が国の優れた若手研究者に対して、自由な発想のもとに主体的に研究課題等を選びながら研究に専念する機会を与え、研究者の養成・確保を図る制度です。

日本学術振興会HPより

なんだか難しいですが,簡単にいうと,「博士課程在学中に生活費と研究費がもらえる」という制度になります。

特別研究員DCは,1と2があります。特にDC2は書類申請時期によって採用期間が変わります(申請時期の具体的な内容は後に詳述します)。

特別研究員 の先生時期と応募区分
筆者作成

修士課程2年の時に書類を提出し,採用されると,DC1となります。DC1は採用期間が3年間(最大期間)になります。

博士課程1年の頃の申請で採用されると,DCの残り期間の2年間が採用期間に,博士課程2年の頃の申請では1年間が採用期間となります。

ここでの重要なポイントは,チャンスは3回ということ,DC1(3年間)は修士課程のうちに申請をすることです。そして,博士課程3年では申請不可ということです。

博士課程の学生にとって,生活費+研究費がもらえるという,これほど良いことはありません。

この制度を有効に使いましょう。

ポイント

・申請チャンスは3回

・3年間の採用(DC1)を得るには,応募時期は修士課程2年在学時

・博士課程3年次は応募不可

審査について知る

審査の流れ

まずは,書類提出・審査の流れをご覧ください。

筆者作成

申請は,オンライン上で行います。次の記事で詳述いたしますが,重要なのは,機関申請であることです。個人での申請ではないのです。

機関申請は,学校に提出して,学校がまとめて日本学術振興会に提出するという流れになります。

従って,上記の記載の提出時期より数週間〜1ヶ月程度早く,書類を作成することになります

審査について,書類を提出した後,その申請書類を6名の審査員が評価します(1段階目)。

1段階目の審査でボーダーゾーンとなった申請については,1段階目とは別の審査員6名が再度審査を行います。

日本学術振興会HPより

審査の詳細

 一段階目の書面審査では、申請書類に基づき、申請者の研究能力・将来性等について評価を行い、評点及び審査意見を付します。一段階目の書面審査結果を踏まえ、採用内定数の上位80%~120%の申請者を「ボーダーゾーン」として、二段階目の書面審査対象とします

 二段階目の書面審査では,一段階目の書面審査において他の審査員が付した総合評価の評点及び審査意見も参考に,改めて同一の審査員による書面審査を行います。なお,一段階目の書面審査を担当した審査員の氏名,所属,職名は,他の審査員には提示されません。

 最終的には,一段階目の書面審査結果における上位の申請者及び二段階目の書面審査結果における上位の申請者が,採用内定者として決定されます。

日本学術振興会HPより

自分が申請した書類について,それを誰がどのような流れで審査しているかを事前に理解しておくことは,申請書類作成時に逆算的に内容を考えられるので,非常に重要です。

申請書類の内容や書き方については,別記事で紹介します。

審査方針

書面審査による評価は,以下の2項目に対して絶対評価により5段階の評定で行われます。

評価の観点

(1) 研究計画の着想およびオリジナリティ
 自身の研究課題設定に至る背景が示されており,かつその着想が優れていること。また,研究の方法にオリジナリティがあり,自身の研究課題の今後の展望が示されていること。

(2) 研究者としての資質
 学術の将来を担う優れた研究者となることが十分期待できること。

日本学術振興会HPより

5段階の総合評点と分布の目安


5:採用を強く推奨する  10%
4:採用を推奨する    20%
3:採用してもよい    40%
2:採用に躊躇する    20%
1:採用を推奨しない   10%

日本学術振興会HPより

特別研究員の申請書類を作成する上で,評価の観点に示した2点は絶対に忘れてはいけません。

申請の内容は全て,この2点に基づいている必要があります。

次の記事では,実際にどのような審査員が,どれくらいの申請書類を審査しているのかを確認します。

これらを確認することにより,逆算で評価の高い申請書を作成することができます。

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