【 文献収集 の効率化 】文系大学院生がわかりやすく解説!2023最新版

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今回は効率的な 文献収集 方法をご紹介します!

こんにちは!現役大学院生のえむきよです!

卒論や修論で 文献収集 が必要な方は多いと思います。そんな方は必見です!

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文献収集が必要な理由

リサーチクエスッチョンとは

文献収集 は,レポートや論文の執筆に欠かせないことです。

文献収集 が最重要といっても過言ではなく,最も時間をかけるべき工程です

論文を書こうと研究計画を立てるとき(論文を書くとき),まずはリサーチクエスチョンを立てます。

リサーチクエスチョン

「研究疑問」や「研究課題」と訳され,「何を明らかにしたいか」という問いのこと。

興味のある分野リサーチクエスチョン→研究テーマ 

という流れになるかと思います。

リサーチクエスチョンは興味のある分野の中で何を知りたいのか具体的に示し,それをまとめて「研究テーマ」になります。

例えば,

興味のあるテーマ:「学歴について」

研究テーマ:「学歴と生活満足度の関係について」

リサーチクエスチョン:「学歴によって,日常生活の満足度は変化するのか?学歴意外にどんな要素が生活満足度に影響するのか?」

前置きが長くなりましたが,上記が決まれば,文献収集 をします

なんでするか

出典:https://pixabay.com/ja/

旅行で行きたい国が決まったら,次に,その国の中のどこに行くかを決めるために,その国の観光名所一覧を見ますよね。その中から行きたい場所を決めます。

旅行はノープランで行く人も多いと思いますが,研究でそれアウトです。

時間をかけて研究して,「もうその研究あるよ(先行研究あるよ)」は研究をした意味がなくなってしまいますし,研究計画の時点で「先行研究を調べてなかったんだね(文献収集していないね)」となってしまいます

旅行の計画と研究計画は大体同じです。リサーチクエスチョンが決まったら,

・その分野で,現在どんなことがわかているか

・何が明らかになっていないか

・該当の研究がないなら,その理由はなぜか

・その分野ではどんな方法が使われているか

上記を調べていくと,きっと最初のリサーチクエスチョンに変化があるはずです。

それはとてもいいことです。

それを繰り返してリサーチクエスチョンをブラッシュアップしていきます。

また,先行研究を調べた結果,「先行研究がない」,「まだその研究はされていない」という人がよくいます

ここで考えられることは3つです。

検索・文献収集が甘い(全体を把握しきれていない)

その研究がされない・できない理由がある

本当にない

検索・文献収集が甘い

ほとんどは,①に該当します。現代では,研究が飽和しています。

先行研究が「全くない」ことはほとんどなく,関連の分野や領域を調べたり,検索ワードを見直すと,大体ヒットします

その研究がされない・できない理由がある

②も考えられます。この場合,相応の「理由」があるはずです。

直接的な理由ではなくても,歴史的,社会的背景や,これまでの分野の変遷において,何かできない理由があるのかもしれません。この場合,視野を広く,俯瞰的にその分野を見入ることが大切です。できない理由,されてこなかった理由を見つけることは非常に重要です。

また,先行研究がない・少ない=いいことと勘違いされがちですが真逆です。

①にあるように,大体の研究は存在しますし,②にあるように,ないならそれなりの理由があります。

しかし,それでも調べ続けることで,「研究がされていない分野」や「未解決の課題」が見えてきて,リサーチクエスッチョンがブラッシュアップされてくるのです。

従って,焦らず,とにかく最初は広く浅く,その分野について知り尽くすことが大事です。

本当にない

③の場合は世紀の大発見かもしれません。信頼できる大学の先生や指導教員に相談してみてください。

先生方は,これまでされていない研究については懐疑的であったりするかもしれません。

しかし,③に行き着いたあなたは,先行研究を調べ込んでいるでしょうから,自信を持ってください。きっと先行研究がないのです。研究に触れていないあなたの意見は新鮮でその分野に新たな光を見出すかもしれません。

文献収集 の効率化

文献検索

遅くなりましたが,文献検索のやり方と,効率化の方法をご紹介します。

共通(みんなすること)

Web検索と,足で稼ぐ文献収集をします。

まずは,ネットで調べましょう。下記に主要検索エンジンを記しました。

全分野日本語資料タイプサイトURL
CiNii Research学術論文・学位論文・所蔵・研究データ他https://cir.nii.ac.jp
CiNii Dissertations学位論文https://ci.nii.ac.jp/d/?l=ja
国立国会図書館オンライン所蔵https://ci.nii.ac.jp/d/?l=ja
全分野外国語
Google Scholar学術論文https://scholar.google.co.jp
Taylor & Francis Online学術論文https://www.tandfonline.com
医学・生物学
Pub Med学術論文https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/?otool=ijputslib
教育・心理学
APA PsycINFO学術論文ログイン必須
ERIC学術論文https://eric.ed.gov

分野や探している資料タイプによって検索エンジンが異なります。

それに合わせて検索しますが,1つのエンジンとせず,できるだけ多くの検索エンジンで検索してみてください

Aのエンジンで見つけられなくても(あるいは全文見れなくても)Bでみられることがよくあります。

PsycINFOのように,検索エンジンによってはフリーで検索できないものもあると思います。

大学側が検索エンジンと契約している場合が多いので,図書館に設置してあるPCなどを使って同様の検索をしてみてください。

これと並行して,大学の図書館の蔵書を探してみてください。大学側で契約しているジャーナルが大学図書館にある場合があります。

文献収集 の効率化
出典:https://pixabay.com/ja/

文献収集 の裏技

裏技はズバリ,「国立国会図書館」です。

国立国会図書館は国会に属する唯一の国立の図書館で,

日本国内で発行されたすべての出版物は、国立国会図書館法に基づき、国立国会図書館への納入が義務付けられています。従って,日本の本はすべてここにあるのです

国立国会図書館で文献を入手する方法は2つです。

①国立国会図書館に行く(コピー(複写)してくる)

②遠隔複写サービスを使う *おすすめ

私は,遠隔複写サービスをお勧めします。

これは,家からコピーを注文するサービスで,約10日で,文献で欲しい部分だけコピーしてくれます。

詳細は下記をご覧ください。

検索エンジン / 大学の図書館 / 国立国会図書館の3つを使用して,大体の文献はゲットできると思います。

文献情報の処理の効率化

Web上や紙媒体で文献が見れる状態になってからの効率化をご紹介します。

IPad / IPhone(非推奨)がある場合

Good Notes というアプリで,書類を読み込みます。

そうすると,書き込みができることはもちろん,文献の検索ができるようになるのです。膨大な文献の中から1つずつ探さなくても,キーワードで全文献を検索すると一発で該当文献に辿り着けます

IPadは文献が非常にみやすいのでとてもお勧めですが,IPhoneは画面が小さいので文献を見ることにはお勧めできません。私は普段IPad mini6を愛用しています。

Good notes はこちら↓

Not Found

IPadがない場合(古典的ファイリング法)

この方法は私が大学時代にやっていた方法です。

Excelにて,文献リストを作成して,リストを作る方法です。

リストには,文献の番号,発表年,著者,タイトル(できれば文献の簡単な内容も)を書いておきます

文献には端に番号を書きリストの番号とリンクさせておきます。

文献はファイリングしておきます。

ファイルは頑丈なリングファイルをお勧めします。紙は重なると重くなります。

私は大学時代に行っていた文献収集で,収集した文献が50本を超えた時から,重さ的にリュック持ち運ぶことができなくなり,キャリーバックでは通学する生活を送っていました。

これで,文献を探すときや整理するとき非常に楽になります。

おまけ

論文にはレビュー論文というものがあります。

これは,先行研究をまとめている論文で,文献収集の目的と同様に,「その研究分野の問題や課題」を議論している論文です。

これを見つけたらラッキーです。これを見れば,研究分野を外観することができます。

文献の表題は「〜〜に関する文献レビュー」や「〜〜に関するシステマティック・レビュー」,「〜〜についても文献検討」というようになってい流ことが多いです。

文献収集 まとめ

文献検索の意義と効率的な文献収集方法をご紹介しました。

方法は様々ありますが,自分に合った方法を見つけてみてください!

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