水道水 は安全なの?《現役大学院生と科学的根拠をもとに考える》

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こんにちは。現役大学院生のえむきよです。

みなさんは普段 水道水 を使いますか?

水道水 は、最も身近な水の一つです。飲用や調理、入浴、洗濯など、様々な場面で 水道水 に使うかと思います。

その 水道水 についてあなたはどれくらいの知識がありますか?

普段何気なく使っている水道水は綺麗なのでしょうか。美味しいのでしょうか。

水道水は安全 なのでしょうか?

今回は,現役大学院生が研究等の知見も踏まえて,水道水を深掘りします。

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実際に, 水道水 はどうなのか?

国土交通省は,水道水が飲める国は世界でもたった15か国しか存在しなことを示しています。

日本の 水道水 の水質基準は、1957年に施行された「水道法」によって定められています。

日本の水道水は、本当に綺麗です。水道法や水質基準の改定により,日本の水道水はますます綺麗になり,世界でもトップレベルの綺麗さを誇ります。

現在の日本の水道水には,安全検査項目が51種類設定されています

下記の図は,日本と世界の水質基準の比較です。

確かに,世界的にみて,日本の水道水が綺麗なことはわかりました。

しかし,当たり前ですが日本で生活している私たちは,普段から世界の水道水の基準と比較して「水道水美味しい」と思うことは難しいと思います。

基本的に日本しか知らないわけですから。

ですから,

国内で水道水のおいしさは一緒なの?

世界的に安全と言っても,100%安全なの?

という観点から,国内の水道水事情についてみていきたいと思います。

国内で 水道水 のおいしさは一緒なの?

1点目から。国内で水道水のおいしさは一緒なのか。

住民が水道水をおいしい/不味いと感じている都道府県ランキングというものがありまして,ランキングは以下のようです。

結果が正しいのかわかりませんが,同様の結果がネット上に散見されます。この結果から少なくともわかることは,国内で水道水のおいしさに違いがある。ということでしょう。

また,みなさんも結果をみてお気づきの通り,自然豊かな場所は,水道水も美味しい傾向があるようです。

美味しい水には,ミネラルの量が関係します。ミネラルウォータの売り文句に「北アルプス」や「富士山」という用語が使われていますよね。

これは,「湧き水」を使用したミネラルウォーターです。湧き水は山に降った雨や雪が山に降った雨や雪は、地下にゆっくりとしみ込み、長い年月をかけて土や落ち葉、枯れ木などでろ過されていきます。そして余分な汚れが取り除かれ、地中の成分を吸収し、ミネラルが豊富な水となって地上に湧き出てくるのです。

このようにしてできる湧き水が美味しい科学的根拠もあります。

例えば,富士山の湧き水では,富士山の雪解け水や雨水が長い年月をかけて地層を通る際、カルシウムやマグネシウム、バナジウムなどの豊富なミネラル成分を取り込みます。このミネラル成分を、人間の味覚は「美味しい」と感じるのです。

ただし、ミネラルは多ければ多いほどよいというわけではありません。厚生省(現・厚生労働省)が1984(昭和59)年に設立した「おいしい水研究会」によると、人間が美味しく感じるのは、「蒸発残留物(ミネラル)の含有量が30~200mg/ℓの水」とされています。適度に含まれるとまろやかな味ですが、これより量が多いと苦味や渋味が増してしまいます。富士山山系の水は、60~135mg/ℓと、まさに適量のミネラルを含んでいるのです。

一方で,人口が集中している大都市は水道水がまずいランキングの上位を占めている傾向にあるようです。大都市では水の供給量が多井ため,大きい貯水槽が使用されています。大きい貯水槽で水が貯水されている時間が長くなると水の鮮度が落ち,不味くなると言われています。

安全と言っても,100%安全なの?

結論から言うと,100%安全ではありません。

先ほどお話しした,日本と世界の水質基準の比較で,日本の水質基準が世界よりはるかに厳しいと言うことをお話しましたが,裏を返せば,「基準以下ならOKなのです。例えば水銀を例に上げると,0.0005mg/L以下,すなわち0.0004mg/Lなら入っていてもOKなのです。したがって”100%安全”はないのです。

蛇口からでる 水道水

もちろん健康面で影響がない数値として基準が設けられていますが,「場合によっては」危険性があります。

この「場合によっては」の例として,

・赤ちゃんの粉ミルクに使用

・長期間の保存(塩素の問題)

・トリハロメタン(発がん性あり,煮沸で解決) など

それから,これまで述べてきた基準はあくまでも,水道局が供給する水道水の安全性です。

したがって,その水がご家庭に届くまでに通る給水管などの劣化や鉄さびが追加で混入する危険性が多いのです。

浄水器の使用について

浄水器協会(http://www.jwpa.or.jp/index.html)が2年に1度行っている浄水器の使用実態に関する調査を行っています。

2021年最新結果

2021年度(最新版)の結果は,

主要7としにおける浄水器の設置率は47.4%!!

特に東京23区と福岡市では5割を超える設置率が明らかになった。

浄水器の使用目的

浄水器の使用目的は,飲用と料理が主目的で7割を超える

最も重視する点としては,「浄水器・カートリッジ機能」や「価格面」がTOP3を占める

浄水器に求める性能

浄水器に対しては,利用者の5割強が物質除去などの性能を求めており,その中でも,「ヒ素」・「六価クロム」の除去性能を求めるニーズは4割弱である。

感染対策意識・衛生意識変化の傾向

感染対策を意識している層,衛生意識が強い層では,浄水器の利用率が高く,満足度も高いのです。

下記,2007年の研究では,飲料水の健康被害を防ぐためには,必要なことが示されています。

飲料水による健康被害事例のほとんどは水系感染症によるものであり,健康被害の発生と拡大防止には,消毒が不可欠である。

山田・秋葉(2007) 最近10年間の水を介した健康被害事例, 国立保健医療科学, 56(1), 16-23.

まとめ

いかがだったでしょうか。

近年は,「水」への関心への高まりもあり,浄水器の需要も高くなっています。普段何も考えずに蛇口をひねれば出てくる水道水ですが,国内では,場所によって美味しさが大きく違うことがわかりました。

正しい知識を持って,製品選びや日常生活を送っていただければいいと思います。

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